お知らせ

税務・会計「平成23年度税制改正の第2次税制改正」及び「復興財源法」が成立しました。

2012.03.05 印刷

平成23年11月30日に、平成23年度税制改正の第2弾となる「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」と、東日本大震災後の復興の財源を確保する目的で新たに作成された「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」の2つの法律が成立し、12月2日に公布されました。

この2つの法律の内容は、法人税・所得税・国税通則法の改正からなっています。各税目ごとにご紹介いたします。

 

◆法人税関係◆

 

1.法人税率の引き下げ

・普通法人の法人税率が、30%から25.5%へ引き下げられました。

これは、平成24年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。

・普通法人のうち、中小法人の法人税率について、課税所得金額のうち800万円以下に課される税率が、18%から15%へ引き下げられました。又、課税所得800万円超の分は上記の通りです。(※下記参考)

これは、平成24年4月1日以後から平成27年3月31日までの間に開始する事業年度に適用されます。(時限措置)

 

法人実効税率及び中小軽減税率の引下げ.pdf 

 

2.復興特別法人税の創設

これは、平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間(以下、「指定期間」いう)内の最初に開始する事業年度開始の日から同日以後3年を経過する日までの期間内に属する事業年度に適用される、期限付きの特別税です。指定期間内の各事業年度の「基準法人税額」に対し、その10%が「復興特別法人税」として課されます。なお、「基準法人税額」とは、各事業年度の所得に対する法人税額から所得税額控除などを適用しないで計算した金額をいいます。

 

3.欠損金の繰越控除                      

青色欠損金及び災害損失金(以下、「欠損金等」という)の繰越控除額が、その事業年度の欠損金等の控除前の所得金額の80%相当額とされました。

※ただし、この規定は、大法人もしくは大法人の100%子会社等に該当する法人にのみ適用されます。適用を受ける場合には、欠損金の生じた事業年度の帳簿書類等を保存することが義務づけられています。

                           

4.青色欠損金等の繰越控除期間の延長

青色欠損金等の繰越控除期間が、7年から9年に延長されました。この規定は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金から適用対象となります。なお、適用を受ける場合には、青色欠損金等の生じた事業年度の帳簿書類等を保存することが義務づけられています。

 

5.貸倒引当金の対象法人の見直し                

貸倒引当金の適用法人が、限定されました。

※ただし、この規定は、大法人もしくは大法人の100%子会社等に該当する法人にのみ適用されます。

 

6.一般寄付金の損金算入限度額の縮小        

法人の支出する一般寄付金の損金算入限度額について改正がありました。

損金算入限度額={(期末資本金等×2.5/1,000)+(所得金額×2.5/100)}×1/2今回、上記の算式の1/2の割合が、1/4に変更となり、損金算入限度額が縮小されることになりました。

この規定は、平成24年4月1日以後に支出する寄付金等について適用されます。

 

7.減価償却制度の見直し  

減価償却の「定率法」の償却率が改正されました。今まで「定率法」の償却率は、〔「定額法」の償却率(=1÷耐用年数)〕を250%した数値でしたが、その倍数が200%に改正されました。この償却率は、平成24年4月1日以後に取得する減価償却資産から適用されます。なお、この改正に対し、経過措置が以下の通りに設けられていて、適用を受ける場合には、いずれかを選択することになっています。

〔1〕平成24年4月1日をまたぐ事業年度において、その事業年度の末日までに取得した資産については、従来の250%の償却率を適用することができます。

〔2〕平成24年4月1日以後最初に終了する事業年度の申告期限までに届出をすることにより、平成24年4月1日前に取得していた資産で250%の償却率を適用していた減価償却資産について、200%の償却率に変更することができます。

 

 

◆所得税関係◆

 

1.復興特別所得税の創設

平成25年分から平成49年分まで、「基準所得税額」の2.1%が上乗せ課税されます。この他、個人住民税の均等割の標準税率について平成26年から平成35年までの10年間、道府県民税と市町村民税にそれぞれ500円を加算し合計1,000円の均等割額が引き上げられます。なお、「基準所得税額」とは、全ての所得に対する所得税額から外国税額控除などを適用しないで計算した金額をいいます。

所得税については、毎年の税負担を抑えるために25年間の増税となっています。

 

2.事業所得者の帳簿記載保存義務の強化

従来、所得金額(収入金額ではありません)が300万円超の事業所得者等を除き、その義務は課されていませんでした。その年の前々年の所得金額が300万円以下である者について、新たにその義務が課されることとなりました。記帳義務や記録保存義務が強化され、白色申告の方にも義務が課されるようになりました。

この規定は平成26年1月1日から適用されます。

 

3.個人住民税における退職所得の10%税額控除の廃止

従来(昭和42年)より、現年課税による税額の早期徴収と税額相当に係る運用益が失われることの理由により、10%の税額控除の措置がされてきましたが、今回廃止されることになりました。

この規定は平成25年1月1日以後に支払われる退職手当等から適用されます。

 

4.減価償却制度の見直し

減価償却の「定率法」の償却率が改正されたことにより、個人の場合も、平成24年4月1日以後に取得する減価償却資産から新たな償却率が適用されます。なお、この改正に対し、経過措置が以下の通りに設けられていて、適用を受ける場合には、いずれかを選択することになっています。

〔1〕平成24年4月1日から12月31日までの間に取得した減価償却資産について、従来の250%の償却率を適用することができます。

〔2〕平成25年3月15日までに届出をすることにより、平成24年4月1日前に取得していた資産で250%の償却率を適用していた減価償却資産について、200%の償却率に変更することができます

 

 

◆国税通則法関係◆

 

1.税務調査手続の法制化

税務調査時の書面による通知制度の導入は見送りとなったが、これまで通達や事務運営指針等によっていた税務調査手続の内容が法制化されました。

 

2.更正の請求期間の延長等

平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税について、更正の請求ができる期間が法定申告期限から原則として5年に延長されました(従来は1年)。

又、今までの「嘆願」という法定外の事務慣行を解消するために改正されました。

これにより、納税者の修正申告・更正の請求と課税庁の増額更正・減額更正の期間が全て一致することになりました。

 

3.更正の請求範囲の拡充

当初申告の際、申告書に適用金額を記載した場合に限り適用が可能とされていた措置のうち、一定の措置については、更正の請求(又は修正申告書)の提出により事後的に適用を受けることができるようになりました。

これにより、当初申告の際に関係別表に記載するなどの、措置法の適用を受ける旨の記載のない申告でも、後日更生の請求を提出することにより、措置法の税額控除などの適用が受けられます。

※適用時期

所得税 平成23年12月2日の属する年分以後の所得税

法人税 平成23年12月2日以後に確定申告書等の提出期限が到来する法人税

   資産税 平成23年12月2日以後に申告書の提出期限が到来する相続税又は贈与税

 

なお、詳細について、ご不明点、疑問点等がある方は、当事務所、担当者へお気軽にお尋ね下さい。

 

 

和田会計事務所 税法問題検討会

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